「夜、怖くなって、眠れませんでした」 小説『火花』著者ピース又吉が明かす“大増刷”の心境 [又吉]
「漫才のコンテストで予選をすっ飛ばして、いきなり決勝の舞台に立った気分です。雑誌が増刷されると連絡があった夜、怖くなって、眠れませんでした」
こう語るのは小説『火花』の著者、お笑いコンビ・ピースの又吉直樹氏だ。
『火花』が掲載された純文学系の雑誌『文學界』2月号は通常1万部発行のところ、2度にわたって増刷され、発売2日で累計4万部に達した。増刷は『文學界』が創刊された1933年以来、初めてのこと。
『火花』は主人公の「僕」が「才能とは何か」などと悩みながら、笑いを追求する濃密な日々を描いた青春小説だ。
又吉氏が執筆時の心境を明かす。
「すごいエネルギーと時間がかかりました。5枚ほど仕上げては、ハアハア言うてましたから。途中で『何で書かなあかんねやろ』と感じては、担当編集の人に励ましてもらっていました。なんとか血まみれでゴールできたという感じです」
文学について語る際、又吉氏の口ぶりは真剣そのものだった。
「今回、ここまで雑誌が売れたのは、潜在的に文学に興味を持っている人が手に取ってくれたからだと思うんです。これをきっかけに、若い人が、文学に親しみを覚えてもらえれば、ホンマにうれしいですね」
<週刊文春2015年1月22日号『スクープ速報』より>
こう語るのは小説『火花』の著者、お笑いコンビ・ピースの又吉直樹氏だ。
『火花』が掲載された純文学系の雑誌『文學界』2月号は通常1万部発行のところ、2度にわたって増刷され、発売2日で累計4万部に達した。増刷は『文學界』が創刊された1933年以来、初めてのこと。
『火花』は主人公の「僕」が「才能とは何か」などと悩みながら、笑いを追求する濃密な日々を描いた青春小説だ。
又吉氏が執筆時の心境を明かす。
「すごいエネルギーと時間がかかりました。5枚ほど仕上げては、ハアハア言うてましたから。途中で『何で書かなあかんねやろ』と感じては、担当編集の人に励ましてもらっていました。なんとか血まみれでゴールできたという感じです」
文学について語る際、又吉氏の口ぶりは真剣そのものだった。
「今回、ここまで雑誌が売れたのは、潜在的に文学に興味を持っている人が手に取ってくれたからだと思うんです。これをきっかけに、若い人が、文学に親しみを覚えてもらえれば、ホンマにうれしいですね」
<週刊文春2015年1月22日号『スクープ速報』より>
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